第1回 【包装の役割/包装ってなんだろう?】
第2回 生活の中での包装→包装フイルムの種類
第3回 生活の中での包装材【包装袋のどんな種類があるのでしょう】
第4回 生活の中での包装材【食品包装の役割−ドライ食品】
第5回 生活の中での包装材【食品包装の役割−水物、ボイル殺菌食品】
第6回 生活の中での包装材【食品包装の役割】
第7回 【包装材の出来上がるまで】
第8回 【包装材製造に関する傾向】
第9回 【包装材がゴミとしての課題】
最終回 【まとめ】
包装見聞録第1回『包装の役割/包装ってなんだろう?』
02/03/27(水)09:31:57
いよいよ、包装見聞録の第一回が始まります。
今回は『包装の役割』について、第一回という事もありますので、まずは包装の入り口から入ってみましょう。
皆さんは、『包装』と言う言葉に何をイメ−ジされますか。
“包装って何だろう”と具体的に考えられたことがありますか。
改めて、『包装』と言う言葉を考えられる方は、恐らくおられないと思います。

一般的に、包装と言いますと、先ずは包装紙、箱などのカ−トン、次にプラスチック袋、トレ−世間で言われるビニ−ル袋でしょう。
後は、包装の代名詞『ゴミ』ですね。
包装=ゴミ、ゴミ=包装材、分別に面倒くさい物など等、余り良い印象はありません。

なぜでしょう?
それは、買う時には商品と一体化になっている為(綺麗さ、差別化など)包装は実は包装ではなく商品の一部だからです。
商品保護をしている間は、立派な商品の一部ですが、一端使い終わったら(開封後)機能まっとうし生命が終わり、途端にゴミとなるわけです。
残るは、ゴミだけですから、イメ−ジ的には、こちらの方が強く感じるのも当然です。

世間で言う『過剰包装』
売られる時は綺麗で、豪華で、見た目に良く、過剰包装ほど良く売れます。
特に、贈答関連商品はコレに入ります。
所が頂く側は、ゴミの山になり、頂いた側の方は『過剰包装をやめてほしい』の声が上がります。

包装材は本来、商品の品質保護、安全性に多くの期待がかけられていますが、又ゴミの処理にも多くの問題をかかえています。
正に両面性を持った資材です。
商品を作る側、使われる側、双方ともこの2局面を考えていく課題です。

前にも述べましたが、包装材は実は商品保護、安全性など、商品のロングライフには、なくてならないもので、実は大切な役割をしていることだけはご理解していただきたく思います。

包装業界は昭和30年代より急速に発展を遂げた業界です。
包装素材フイルム、包装技術の進化により、より高速で安価な包装材が出来、充填される商品のライフサイクルが長くなり、全国や世界の国より安心した商品が手にはいるようになりました。
正に、包装技術進歩によって、成し遂げた物流の進化を遂げたわけです。
日常生活であらゆる商品が手軽に、安心して私どもが購入できるのは、包装技術の進化した賜物です。
包装、包装技術があればこそ、現代社会が成り立っていると言っても決して過言ではありません。

包装は、商品が開封されるまでの命、その後はゴミになりますが、行政もリサイクル、ゴミ処理問題を重要課題の一つとして取り組んでいます。
私ども包装業界も真剣に取り組んでおります。
皆様方も、是非ゴミ問題を考え、今後の包装の在り方をご一緒に取り組んで行きたいものです。
ゴミ=包装材ですから。

第二回 生活の中での包装→包装フイルムの種類
02/04/25(木)10:45:48
包装に使用されているプラスチックフイルム【いわゆるビニ−ル】には、実に沢山のフイルムの種類があります。
各プラスチック素材の特性、機能の違いにより、使い分けたり、何枚か積層し、商品の品質を守る為に使われています。
プラスチックフイルムの代名詞までなっている『ビニ−ル』は実は塩化ビニ−ルを指しています。
通常『ビニ−ル袋』といわれているのは、ゴミ袋などのポリエチレンが代表格となります。
透明フイルムは、その昔は『セロファン』があります。セロファンはプラスチックではなく、原料素材は木材パルプの中から繊維素(セルロ−ズ)を化学処理して出来ています。
歴史は古く90年以上前に発明され、現在のプラスチックフイルムが誕生するまで、透明フイルムの王者として包装などにしようされてきました。
その後、ポリエチレンなどの出現により本格的なプラスチック包装時代が始まった訳です。

現在使用されている包装材には大きく分けて下記のプラスチック素材フイルムが使われています。

@ポリエチレン  →略記号PE→単一素材としてゴミ袋、レジ袋、など身近で一般的な包装材
Aポリプロピレン →略記号PP→単一素材としてパンの袋、野菜袋などあります。
Bポリエステル  →略記号PET→通常ペットと呼ばれ、一般的にはペットボトル、磁気テ−プ等があります。
Cナイロン(ポリアミド)→略記号PA(Ny)→成型品、積層フイルムの素材として使われます。
Dポリスチレン  →略記号PS→成型品、単一素材として野菜袋、窓あき封筒などがあります。
Eポリ塩化ビニ−ル→略記号PVC→成型品、皮膜材、収縮フイルムなどに使われています。
Fポリ塩化ビニリデン→略記号PVDC→ラップ、ケ−シング包装、積層フイルムの素材として使用されています。
Gポリビニ−ルアルコ−ル→略記号PVA→水溶性をいかし衛生用品、石鹸の外装など
HEVOH(エチレンビニ-ルアルコ-ル共重合→略記号EVOH→積層フイルムの素材として使用
Iアルミ      →略記号AL→金属の特性、防気性、防湿性、遮光性を生かした包装素材。
J蒸着フイルム   →略記号はなし→基材フイルムに金属箔を蒸着し、積層フイルムとしてナック菓子類の
               包装材を始め多く使用されている。
K紙        →略記号なし→遮光性、風合いをいかした包装材として使用されている。
Lセロファン    →略記号CE?特定なし→現在はセロファンの特性を生かした用途のみ使用
                      されています。

以上が大まかな包装材に使用されている素材です。
その他にポリアクロニトリル(PAN)をはじめ高機能フイルムが多くありますが、ここでは割愛させて頂きます。
尚、上記の単一素材プラスチックから用途に合わせて多くのグレ−ドがある事を付記しておきます。

このように多くのプラスチックフイルムの機能、特性を生かし、積層フイルムに成形加工し包装材として商品保護をしています。
包装フイルムは、包装される商品のライフサイクル、品質劣化要因、流通手段などをト−タルに考えフイルムデザイン(包装設計)し包装袋になります。
開封された後は単にゴミにしかならない包装材ですが、開封されるまで実は大変大きな役目をなしています。

第3回生活の中での包装材『包装袋のどんな種類があるのでしょう』
02/05/23(木)14:47:15
生活の中での包装袋のタイプ(種類)は一体どの位あるのでしょう。
一般的にビニ−ル袋の通称で呼ばれているポリ袋(単一素材)から複数層からなる積層フイルム袋まで実に多種多様に包装袋として使われております。
特に食品関連用途には単一素材から複数層を持つ積層フイルムまで、食品の品質保護に必要な機能を保持したプラスチックフイルムが多く使用されております。
食品関連包装袋は、プラスチックフイルムの個々の特性を生かし、単一素材では足らない機能を必要な素材を組み合わせ積層することで商品保護の役目をなす包装フイルムが出来上がるわけです。
現行ス−パ−等にでている食品を大別すると下記の様な分類になります。

(A)ドライ食品向け袋……例:ポテトチップ類などのスナック菓子、米菓類、乾物類、粉類など
(B)真空食品向け袋………例:漬物類、水煮類、惣菜類、豆腐類、ハム、ソ−セ−ジ類など
(C)冷凍食品向け袋………例:冷凍加工食品、冷凍野菜、冷凍魚介類など
(D)レトルト向け袋………例:カレ−、シチュ−類、おでん、野菜、加工食品類、麺類など
(E)一般向け袋……………例:パン類、生鮮野菜などの青果類、
(F)その他…………………例:味噌類、削り節類等など
(G)非食品分野……………例:医薬品、精密機器、半導体、電子部品関連、工業薬品など

上記に挙げました一般的包装袋でもコレだけあります。
実はまだまだ沢山あり、ここでは伝えきれないほどあります。
どの用途別袋も使用目的によって品質保護に必要な機能を備えた包装袋が、充填される商品によって千差万別と言って良いほど多種多様にタイプの違った包装材で使用されております。
それぞれの商品の品質を守る為、各食品メ−カ−、包装材メ−カ−が包装環境を考え、プラスチックフイルムの機能を十分生かし、包装技術を駆使し包装デザイン(設計)をされ包まれています。
消費者の方々に、より安全に、より品質の保存性を高める為、包装材は大切な役目をしております。

第4回生活の中での包装材【食品包装の役割−ドライ食品】
02/06/24(月)16:13:25
第4回より第7回までの4回は各分野別に食品包装の役割についてお話します。
今回はドライ食品をテ−マに。
第5回は水物(ボイル食品)食品、第6回レトルト食品&冷凍食品、第7回生鮮食品&その他
を予定しています。

今回はドライ食品包装についてお話。
ドライ食品とは、一般的に乾燥(乾物)食品を始め一般的な食品を指します。
では具体的にどんな食品があるでしょう。
先ずは、乾物類(乾燥きのこ、豆類などの穀物、煮干などの海産物、パン粉、きな粉の粉類)
    一般的食品からスナック食品類(米果、せんべい、ポテトチップ、キャンディ−など)
    海苔、わかめなどの海藻類、ア−モンドなどのナッツ類、削り節など
    フリ−ズドライ食品、お茶、コ−ヒ−等まだまだその他に沢山あります。

いわゆる、水分含有率の比較的低い食品関連を指してドライ食品と呼称しています。
以前は、ドライ食品は日持ちの良い食品と言われておりました。
むしろ保存食品とまれ言われた時代がありました。
乾物類関連はまさしくドライ食品の代表的な食品でした。
所が、現在では流通事情が大きく変化し、昔の様な日持ちのきく状況とは必ずしも言えなくなっているのが現状です。
従って現在のドライ食品類は、包装に機能を持たせた包装をしています。
ドライ食品の一番の品質劣化原因は、ほとんどが吸湿と酸化、香味劣化です。
現在の包装は、包装によりこの酸化と吸湿を防ぐフイルム包装をしております。

吸湿が進むと食品の風味、食感が損なわれ、カビの発生、虫害原因となります。
酸化が進めば、食品本来の風味、食感が損なわれ、細菌類の増殖の発生原因にもつながります。
現在の食品流通過程、状況を見れば、長期保存包装を余儀なくされるため食品の品質保存性を高める為、酸素バリア−フイルム、高防湿フイルム包装をしております。
包装フイルム外部からの酸素遮断をすることにより、食品の酸化を遅くし湿度を遮断することで、食品の吸湿から品質を守ります。
よく袋の中に【脱酸素材】が封入されていますね。
あれは、袋内の酸素を脱酸素材で吸着させ袋内の酸素残存度を少なくし、食品の保存性を高める効果があります。
乾燥剤(シリカゲル、生石灰など)も袋内の湿気を吸着させ、袋内の水分を低くし食品を吸湿から守っています。
その他には、ポテトチップなどは窒素ガスの封入により品質を保護しております。
削り節、コ−ヒ−、お茶などは窒素ガス置換充填方法を摂り、袋内の酸素残存度0.02%以下まで押さえ品質を保持しています。
以前は1週間から一ヶ月位しか品質が保持出来なかったドライ食品も上記の包装方法を摂ることにより3ケ月から半年近く品質保護が可能となりました。

このように食品の品質を守る為、包装材と包装技術を駆使し食品の品質を守っています。

第5回生活の中での包装材【食品包装の役割−水物、ボイル殺菌食品】
02/07/24(水)15:16:06
一般的に水物、ボイル殺菌食品と呼称する食品にはどんな種類の商品があるのでしょう。

液体類…………液体ス−プ類、たれ、麺つゆ、マヨネ−ズ、ジュ−ス類など
農産物加工品…山菜類、たけのこ、こんにゃく、漬物、野菜水煮類など
水産加工品……いか、たこ、魚介類などの燻製品、魚肉類練り製品、干物類、海藻関連など
その他加工品…切り餅、煮豆、佃煮、惣菜関連類、ハム、ソ−セ−ジなどの蓄肉加工品類


いわゆる水分含有率の高い食品を指しています。
これらの食品は通常の常温環境では品質劣化が激しく、通常の流通経路では消費者に届くまでにはほとんどの食品が腐敗し、食べれない状況となります。
腐敗を始めとする、品質劣化原因を探り、その原因を取り除く、又は劣化損傷を抑えることをしているのが包装技術、包装の役割なのです。

ではどんな包装技術が使われているのでしょうか。
まず、上記に挙げた食品類で一番多いのが、細菌増殖に伴う腐敗です。
細菌類増殖を防ぐには、細菌を殺す事が必要ですので、食品を充填された包装袋ごと熱水殺菌します。
細菌の種類により、熱水温度、時間が変えられ、腐敗原因となる細菌を死滅状況にします。
又、細菌の種類によっては、真空(酸素のない状況)にする事により増殖を防げる事もあります。
これらの食品には真空包装により対処しております。

ではどんな包装材が使われているのでしょうか。
この種類の包装には、強靭且つ耐熱性のある包装フイルムが使用されております。
一般的にPA(Ony)ポリアミド系フイルムにポリエチレンの二層構成です。
但し、ボイル殺菌温度、時間などの殺菌諸条件によりフイルムのタイプ、構成比率が変えられ食品の包装環境に合わせた多層フイルムにて包装されているのが現状です。
従って、食品の包装条件に合わせた包装材の種類は多種に及んでおります。

又、酸素の影響で変色、変質が起きる食品には、ガスバリア−性フイルムが使用され、酸素を遮断し袋内を真空にし、食品の変質を防ぎます。
紫外線などの光線類の影響で変色、変質がでる食品には遮光性のあるAL蒸着系フイルムを使用しています。

この様にス−パ−等で売られている食品にはこの様な包装技術が駆使され、店頭での冷蔵設備により、食品の品質保護がなされております。
包装袋は単に食品を包んでいるだけではなく、腐敗、変質が起きないよう品質保護をしている役目をなしています。

第6回生活の中での包装材【食品包装の役割】
02/08/28(水)11:43:03
今回はレトルト殺菌包装、冷凍包装、青果物包装などについてのお話です。
現行社会での食品に、これほど一般的な食品はありません。
【レトルト食品包装】
レトルト食品と呼称され、一般の消費者でもこれほど分かりやすい包装はありません。
レトルト食品と名指し出来るのは、実は食品衛生法をクリア−した包装材を使用した食品を指します。
食品衛生法では『気密性のある容器包装に入れ、密封した後、加熱殺菌した食品』をレトルト食品と言っております。
包装容器も規格基準を満たした容器(JISの試験方法をクリア−した容器)のみが許される包装です。
このようにレトルト食品は包装容器、殺菌包装まで厳しい基準が設けられ、義務つけられております
レトルトパウチ(容器)に充填、密封され加熱殺菌を施した加工食品をレトルト食品と称します。
現在では、カレ−、シチュ−などの食品調理品、釜めし、野菜水煮、米飯類などの農産調理品、ミ−トソ−ス、麺つゆなどの調味料類、ペットフ−ドなどがレトルト食品として世に多く出ております。
包装容器も食品に応じてALレトルト容器、透明レトルト容器、トレ−容器など形状も多様化しています。
包装材も当然複合フイルム化し2層〜5層とそれぞれの食品の充填保存に最適な多層フイルムを使用しております。
一般的にはPET//AL//耐熱PPやPET//PA//AL//耐熱PPなどが多く使用されております。
このような包装条件をクリア−したレトルト食品は常温で長期保存可能となりました。

【冷凍食品包装】
冷凍食品とは食品衛生法により『製造、加工した食品、切り身または、むき身した鮮魚介類を凍結させたものであって容器包装にいれられたものに限る』と明記されています。
現在市販されている冷凍野菜、冷凍加工食品、冷凍魚介類などが冷凍食品です。
つまり、製造加工処理が施されおり、包装されている事が重視されます。
裸のままの冷凍品は冷凍食品には含まないことになります。
前処理→急速冷凍→品温−18℃以下→包装の4用件で特定されています。
調理食品では900品目以上にも及び、えびフライ、コロッケ、しゅうまい、餃子等など。
農野菜関連では中国をを始めとし世界より野菜加工品として流通しています。
では、どんな包装材が使用されているのでしょう。
以前は簡単な冷凍向けポリエチレンにて包まれておりましたが、現在ではほとんどが、耐寒性多層フイルムが使用されております。
耐寒は耐寒強度のあるPA(ポリアミド)系フイルムが基材ベ−スにポリエチレン構成が多くしようされております。
冷凍加工食品にはAL蒸着フイルムを基材ベ−スにポリエチレン構成が使われ、店頭での蛍光灯などの紫外線カツトし食品の品質保護をしております。
又、酸素などの外気による品質劣化を招く食品には、ガスバリア−性の包装フイルムを使用しております。
冷凍食品も長期保存を目的にした食品ですので、食品により保存条件、劣化条件などを検討し品質保護できる包装材を選定しております。

【青果関連包装】
青果関連包装は、ほとんどが量販店店頭ではストレッチ包装されています。
このところ、量販店の店頭でも裸売りが多くなっています。
包装は量販店でのバックヤ−ドで包装されているものと、産地にて包装されているものとに分かれます。
青果は種類により性質がそれぞれ違います。
例えばエチレンガスの発生による品質劣化、細菌類の増殖による劣化などなどです。
エチレンガスによる品質劣化をするものには、ガス透過の良いフイルムを使用する、又はエチレンガス吸着剤を使用するなどの方法がとられます。
このような方法をとる事により、品質保持期間を長くする事が可能となります。
現行、ポリエチレン単層フイルム、ポリプロピレン多層フイルムに始まり、微孔性フイルム、エチレン吸着フイルム、防曇フイルム、ガス透過性フイルムなどなど実に多くのフイルムが使われています。
現在では、包装フイルムの進歩、流通設備、経路、冷蔵設備の完備などで、以前に比べ青果物の鮮度もかなりの保存が出来る様になりました。

包装(袋)は単に包んでいるのではなく、必ず商品の品質保護には、なくてはならない役目を果たして降ります。

第7回【包装材の出来上がるまで】
02/09/25(水)10:29:48
プラスチック包装袋、包装フイルムはどのようにして出来るのでしょうか。
先ず、プラスチックフイルム基材は、プラスチック原料メ−カ−がフイルムを製膜している場合と原料(ペレット)を仕入れプラスチックフイルムに製膜している製膜メ−カ−があります。
包装材製品(袋、包装フイルム)を製造しているのは、実は包装材加工業者が生産しています。
各製膜メ−カ−より製膜フイルムを仕入れ、そのフイルムを加工し包装袋を作っています。
ではどの様な工程を踏んで包装袋が出来上がるのでしょう。

@各ユ−ザ−メ−カ−(例えば食品会社)と入念な打ちあわせから始まります。
 ◆商品分析(保存期間など)→商品計画→販売経路・安全性→商品保護性→包材コスト→廃棄

A上記の資料から必要な包装デザイン(設計)をします。
 ◆フイルム特性などの専門知識を持つ技術者が包装フイルムを設計します。

B平行して意匠デザインをします。
 ◆グラフックデザイナ−が意匠デザインをします。

C各ユ−ザ−メ−カ−と包材メ−カ−とで包装材の設定、意匠デザインが決定されます。

Dユ−ザ−メ−カ−より決定された包装材の設定、意匠デザインにて包材メ−カ−ヘ発注

E製版に向けての版下作成・校正

F青焼き校正・校正刷

G製版の出来上がり
 プラスチック包材の印刷は、ほとんどがグラビア製版です。
 円筒形の鉄心に銅メッキし化学腐食(凹版)後クロ−ムメッキ仕上げした版です。

G表面プラスチック基材にグラビア印刷機にて印刷されます。
 現在は150m〜200M/分の印刷スピ−ドです。

H包装設計された基材構成通りラミネ−ト加工されます。
 ◆ラミネ−ト加工とは包装材設計者の指示通り複数のフイルム素材を積層する加工

Iスリット加工
 ◆指定されたサイズにスリット

J製袋加工
 ◆製袋機にて袋形態に加工仕上げ

K製品検品
 ◆不良品などがないか検品作業

L各ユ−ザ−メ−カ−へ出荷
M各ユ−ザ−メ−カ−にて包装材に商品充填後製品出荷→ス−パ−などの量販店に陳列

おおまか包装材が作られる工程です。
ここでは、商品保護性を重視した包装設計がなされて、より安全に保存性を有する包装材となるわけです。

第8回【包装材製造に関する傾向】
02/10/22(火)11:56:09
包装材は一体どんな工場環境で作られているのでしょうか。
ここでは、一般的な包装材製造に関する法的規定、自主規定を述べておきます。

先ず、包装容器の安全衛生性規制は、食品衛生法第8条、9条、10条によって規定されています。
特に、第10条において容器の規格、基準が定められ、現行の包装材はこの食品衛生法の基準内に於いた包装材で製造されています。

包装材用途には、多種多様な業種に使われており、現行の食品衛生法基準以内だけではなく、業種別に於いて各品質管理基準を設けた状況で管理され使われております。

【例】
◆医薬品業界……医薬品製造に於いてGMP(医薬品の製造管理、及び品質管理規則)に順守した
        状況で製造されています。
        医薬品包装材は、上記に規則認定された工場でないと製造できません。
◆電子関連業界…電子関連工場では、近年クリ−ン工場環境で生産されていることから、包材にも
        クリ−ン度を求められています。
        製品によってクリ−ン度も段階的に違い、需要家の環境にあったクリ−ン包材が
        提供されるのが納入条件になっています。
◆食品業界………基本的には食品衛生法規制以内の包材で納入さていますが、近年の安全性、衛生面
        の高品質要求から、食品メ−カ−自主規制基準に沿った品質管理された包材を納入しております。

◆その他の業界も包材別業界規制があり、各業界向けに規制認定された包材が提供されています。
 アメリカのFDA規格基準品、NASA基準品など厳しい基準品を要望される包材もあります。
 包材業界では、『軟包装衛生協議会』に於いて業界自主基準を作り、包材製造工場環境、品質管理
 など細かく安全性、衛生面の規制をし、第三者機関において査定され、一定水準を合格した工場を
 『軟包装衛生協議会認定工場』としております。

このように、近年は包装材に対しても安全性、衛生面、リサイクル問題、社会環境、廃棄問題など多くの規制の中で製造されています。
包装材製造工場環境では、有機溶剤を使用している事から、埼玉県条例にも有るように有機溶剤規制が出され、工場設置においても有機溶剤処理規制をクリア−しなければ、工場設置できなくなりました。
このように、今後、プラスチックを含む化学工場では、よりクリ−ン環境で、より安全性が高く、より衛生面を配慮した品質の製品を要求されております。

第9回【包装材がゴミとしての課題】
02/11/28(木)10:56:31
一般的な認識から言えば包装材はゴミである。
商品を包装している包装材は、商品を使う時点で包装材を破れば、そこでゴミとなります。
包装材は、商品保護を目的として使われていますが、その目的を果たし終えた時点でゴミとなる。

現在では、生活用品のほとんどの商品が包装されています。
消費文化の現状では、商品が消費されれば必ずついて回るのがゴミの存在。
この所の環境問題で、ゴミがクロ−ズアップされ、ゴミの代名詞が包装材である事も事実です。

リサイクルを目的とした分別収集も各地方自治体によって条例化され、分別→リサイクルへとゴミの回収も変化しております。
単一素材から出来ているPETボトル、ガラスビン、PP,PE等のの単一素材はリサイクルマ−クが表示され同一素材別に分別回収されリサイクルされます。
しかし一般の包装材、例えば袋、プラスチックのボトム(ケチャップ、マヨネ−ズ、歯磨きチュ−ブ等)は何種かの違った素材の組み合わせの複合包装材であり、又印刷などがされています。
このような包装材は、基本的にリサイクルが不可能な状況です。
現在では、袋、ボトム形状包装材にはプラマ−クにて表示義務されております。
一般的には「燃えないゴミ」の分別収集とされています。
これらは、普通ゴミ焼却場で燃やされているのが現状です。
ここで、ダイオキシンを始めとする有機ガスの問題がでてくる訳です。
しかし、現状の公的な焼却場では高温800℃以上の高温焼却され、ダイオキシンなどの発生は少なくなっております。

では、袋などの焼却ゴミは何にリサイクルされるのが良いのでしょう。
現在の状況から見れば、焼却される熱カロリ−に変えるのがベストな方向であります。
焼却時の熱カロリ−を生かし、温水プ−ルなどに生かされている所もあります。
又、火力発電の燃料である、重油の代わり(補充)として使われている所もあります。
これも地球資源である重油の使用を減らす意味では燃料でのリサイクルとなります。

10数年前からプラスチック素材も生分解プラスチックも研究され、極一部には使われております。
これは、プラスチック原料にとうもろこし、いも類などのデンプン分と乳化材を配合し、地中のバクテリアに食べさせたり、地中で分解させ土に戻すプラスチックです。
一部のプラスチックメ−カ−が生産研究しておりますが、現在の所ではコストが高く、まだまだ一般のプラスチックの代替商品までは至っていないのが現状です。
又、一般複合包装材は品質保護する為、多くの機能を保持させなければなりませんので、現在の生分解プラスチックでは多機能な包装材の生産まで至っておりません。

今後の技術の進歩により将来的には環境に配した包装材が登場するとは思いますが、現在の所では残念ですが、むずかしい問題点を解決するまでには至りません。

当面はゴミの分別収集を徹底し、それぞれの廃棄別に処理する事が望ましいのではないでしょうか。
尚、ご興味のある方は『容器包装リサイクル法』HPがありますので、ご参照ください。
http://www.nippo.co.jp/yorecy/

最終回【まとめ】
02/12/20(金)09:46:47
「包装と生活」をテ−マに当初は全12回の連載予定で進めていましたが、重複箇所もありましたので全10回にてまとめさせて頂きました事ご了承ください。

包装が社会生活の中での役割等を重点に、出来るだけ判りやすく書かせて頂いたつもりですが皆様に良くご理解していただいたでしょうか。

包装材は作る側、使う側、すてる側の立場の違いで、見方も立場も違います。
今回の連載は、作る側からの一方的なコメントになったかもしれません。
もし、そうであれば、この場をお借りしてお詫びいたします。
でも、少しでも包装材の大切な役割を知って頂きたく思い、このような文面となりました。

包装材は、前にも申し上げましたが、商品と一体になっている場合は、商品保護をしている商品の一部です。
しかし、商品が使われ役目を終えるとタダのゴミとなります。

現在では、ゴミは多くの社会問題となり、ゴミの筆頭は包装材である事も事実です。
もっと、皆様に包装材を良く知って頂く事が、ゴミの解決方法にも繋がると思います。
今後、作る側、使う側、捨てる側が包装材の在り方を考え、論議する事から
新しい包装材の展開になると思います。

現状の社会生活から言えば、包装材はなくてはならない存在です。
皆さんとご一緒に考えようではありませんか。

包装材関連で、もっと詳しくお知りになりたい方
下記に関連先HPアドレスを記しておきましたので、ご利用ください。

包装関連、廃棄物、環境情報サイト
http://www.nippo.co.jp/

包装関連情報検索サイト
http://www.pack-navi.com/

ポリオレフィン等の衛生協議会サイト
http://www.jhospa.gr.jp/

包装材加工関連情報サイト
http://www.ctiweb.co.jp/jcti/jmenu.html

プラスチックの種類サイト
http://people.or.jp/~aupair-comsheet/terms/plasties.htm